
えっ、今どき年収300万なんですか…?笑
マッチングアプリで出会ったエンジニアの男性に言われたひと言。
笑った顔は優しかったけど、その瞬間私の中で何かが崩れていきました。
さかのぼること2年前。
当時の私は、都内で働く中小SESのエンジニア、年収300万円。
「都内の人と結婚しよう」と決意し、上京後マッチングアプリを開始。そこで事件が起きました。
マッチングアプリで目に入ってくる、同年代エンジニアたちの年収。都内は同年代で年収600万円超えが当たり前。
「え、この人も600万…この人私より年下なのに400万…!?」
「えっ…みんなそんなにもらってるの…?」
当時の私の年収は300万円。
都内で正社員としてフルタイムで働いているのに、です。
同じIT業界、同じような年齢なのに、
「私ってこれだけしか貰えてないの…?」
そんな気持ちが心の奥でじわじわと膨らみ、次第に絶望的な気持ちが大きくなっていきました。
この記事は、そんな私が
中小受託 → 中小SES → フリーランス → 年収960万円に至るまでの、
リアルな気づきとキャリア逆転の記録です。

気になる箇所あったらコメントで教えてね。
本記事の内容
- 年収300万円の現実にモヤモヤしてる方
- キャリアに違和感を感じてる方
- フリーランスに興味あるけど、一歩が踏み出せない方
そんな方にぜひ読んでほしい内容です。
「あのときの気づきが、私を変えた」
なおこの記事は3分で読める内容です。
年収300万円。マッチングアプリで突きつけられた“現実”
「東京で結婚したい」──そんな思いから、私はマッチングアプリを始めました。
プロフィール文を工夫して、写真も自然光で盛れてるやつを選び、いざ検索開始。
「同業者ならわかり合えることも多いだろう」との安易な理由で、IT業界の男性を条件に入れると、次々と出てくる高収入な男性たち。
年収600万円、700万円、中には20代で800万円超の人も。
「副業込みで1000万です」とか「SaaS企業でフルリモート勤務してます」とか、眩しすぎるプロフィールが並ぶ。
次第にスクロールする手が止まっていきました。
……え、みんなそんなにもらってるの?
その瞬間、胸の奥がスーッと冷たくなるのを感じました。
私、年収300万円なんだけど。(ボーナスも0円)
同じ年数働いてきたはずなのに、自分はこれだけの収入しか得られていないという現実。自分はこの人たちの収入の半分にすら達してないんだという現実。なんて情けないんだろう。
自分への怒りやら「私だけ取り残されてる」──といった焦りやら自分へのマイナスの感情が次から次へと込み上げてきました。
極め付けは自分よりずっと経験年数が少ないはずの年下の子が400万円も貰っており、自分のほうが100万くらい少ないという現実…。あれは結構引きずりました…。
なぜ自分だけこんなに安い?中小受託企業のリアルな実態
私が最初にいたのは、社員数十名ほどの中小の受託開発会社でした。求人には「アットホームな雰囲気でスキルアップできる環境!」と書かれていたけれど、入社してすぐに現実を思い知りました。
- 中小受託の実態❶:素のPHP、Gitもなし、レガシーの極み
- 中小受託の実態❷:上司は過労で退職。帰りに車を逆走してたって噂も……
- 中小受託の実態❸:月給は手取り20万弱。ボーナスはほぼゼロ
中小受託の実態❶:素のPHP、Gitもなし、レガシーの極み
プロジェクトは何年も前から継ぎ接ぎしているレガシーシステム。
フレームワークも使わず、DB接続は mysql_connect()
。
プロジェクトにはGitどころか、まともな履歴管理の文化すらありませんでした。
あるとき、私の進めていた機能について「全然できてないって話が出てる」と社長から呼び出されました。
「上の人が全部作り直してるらしいよ」と。
驚いて「具体的にどの部分が問題だったのでしょうか?」と聞くと、社長はこう言いました。
「それは……もう残ってないから、今はなんとも言えないけど……」
証拠がないため、上司が社長にいい加減な報告をしていたようでした。
そして最後には、社長はこんな言葉まで。
「あなたの技術力では他ではやっていけるわけないよ。私が採用して“あげた”んだからね。だから、〇〇さん(私)の今の技術力には課題があるし、しばらく試用期間を伸ばそうと考えてます。」
情けなくても「私はそういう人間なんだ」と何も反論できませんでした。
バージョン管理がない職場では、証拠すらも残っておらず反論する術すらもないことを、身をもって知りました。
中小受託の実態❷:上司は過労で退職。帰りに車を逆走してたという噂も…
先輩社員はいつも夜遅くまで残っていて、ある日を境に仕事を辞めることになりました。
「●●さん、辞めるらしいよ。帰り道で車で逆走してたって…」
過労のあまり、仕事の帰り道に逆走していたという話を聞きました。
同僚が小声で話すのを聞いて、背筋が凍ったのを今でも覚えています。
仕事が忙しくて、お金を使う暇がなくて…と言っていた先輩が唯一お金をかけて買ったのが、その逆走していた車でした。せっかくお金が溜まっても、それで事故を起こしていたら、と思うととても浮かばれません。
(かなり仕事ができる先輩だったので、今頃はどこか別の会社でご活躍されていることでしょう)
「ここにいたら私はゴミみたいな扱いをされるだけ」と感じながら、私は技術を身につけることを何よりの優先順位として、別の会社に転職します。
中小受託の実態❸:月給は手取り20万弱。ボーナスはほぼゼロ
丁度上京し、都内で家賃3万円のシェアハウスを借り始めたのもこの頃。
都内家賃3万の破格にも関わらず、家賃・光熱費・食費を払ったら、手元にはほとんど残らない。
「今日は贅沢しよう!」とサイゼリヤでミラノ風ドリアとドリンクバーを頼んで、それだけでいっぱいいっぱいの生活。
周りの友人が美容院やジムに通い、年に数回は旅行に行っているのをSNSで見ては、そっとアプリを閉じていました。
5,000円の技術本なんて、高くてとても手が出せません。弟の学生証を借りて、高額な本は遠方の大学図書館に借りに行っていました。(当時の大学ごめんなさい💦そしてありがとう)
転職しても、技術面では改善は見られたものの、待遇面では次の会社も大差なし。
(年収300万円→年収300万円)
SESに切り替わり、いわゆる“案件ガチャ”に巻き込まれる日々が始まります。
配属される現場は社員ではなく関わりの薄い人ばかりで、みんなが業務委託もしくは派遣の寄せ集め。スキルアップというより「いかに空気を読んで耐えるか」が求められる環境で、いつも神経をすり減らしていました。
自分の好きな時に休暇を取ることもできず、客先の機嫌を伺う日常に私は消耗してしまいました。
「なんで、みんな普通に600万もらってるの……?」
SESからフリーランスへ。独立への一歩
給与の違和感に気づいてから、私は行動を始めました。
- 私の行動①:Twitterやブログで、SES→フリーランスの情報を集めまくる
- 私の行動②:レバテックに登録し、担当者に「私にもできるか」相談
- 私の行動③:ポートフォリオを作成、過去の案件もスキルベースで言語化
最初は怖かったけど、「このままじゃ結婚どころか生活も苦しい」と腹をくくりました。こんな節約生活の日々じゃ、なんのために生きているのかわからない。
結果、半年後にはフリーランスエンジニアとして独立することに成功しました。
月単価80万円超の案件を取れた方法(レバテック活用術)
案件探しには、主に以下を活用しました。
- レバテックフリーランス:単価・条件がしっかり開示されていて安心
- 案件面談前に、ポートフォリオ+スキルシートを徹底ブラッシュアップ
- 単価交渉時は、正社員の給与との差を「企業側の期待値」として見せる
実際に参画した案件では、月単価80万円・フルリモート。
当初は不安もありましたが、前職での経験も評価され、無事に契約が決まりました。
年収960万円になって変わったこと・変わらなかったこと
- レバテック経由でホワイトな企業に参画(上場企業・人間関係も良好)
- 年間売上は副業含めて960万円超
- 出社は年数回。都内の自宅で仕事が完結
変わったことは多いけど、「自分を信じて動いてよかった」と思えるようになったのが一番大きいです。
あのとき「気づけて」よかった。もし今も気づいてなかったら…
あのとき、マッチングアプリを開いていなかったら。
たぶん私は、今も年収300万円のまま、苦しい生活に慣れていたと思います。「これが普通」「我慢すればいい」と自分に言い聞かせて、何も変えようとしなかったかもしれません。
でも、あのとき“気づけた”から、今があります。
まとめ:年収に違和感を覚えたら、迷わず行動していい
年収や働き方に「なんかおかしいな」と思ったら、動いてみてください。
フリーランスになれとは言いません。でも、「選択肢がある」と知ってるだけで、人生は全然違います。

あなたの今の給料、それ、本当に適正ですか?
違和感は、未来を変えるための“ヒント”かもしれません。
参考
キャリアアップの観点で、こちらの記事「中小SES→フリーランス→年収960万円。マッチングアプリで気づいた“自分だけ年収ヤバい”問題」や「【単価80万達成】Xserverで作ったポートフォリオが刺さって上場企業案件が決まった話」もおすすめです。