
自分のコード、読みにくいって言われた…
でも、何をどう直せばいいかわからない!
そんなあなたにおすすめなのが、この記事。
今回は 『リーダブルコード』という名著 を通じて、初心者エンジニアでも「読みやすく・伝わるコード」を書けるようになるためのエッセンスを、やさしく丁寧に解説します!
「動けばOK」から「読めるから安心」へ。
コードを書く上で、“読みやすさ”がなぜそんなに大事なのか?
どこからどう改善すればいいのか?
そんな疑問に、実体験を交えてズバッと答えます。
しかも今回は 厳選して7つのポイント に絞って紹介!


気になる箇所あったらコメントで教えてね。
✍️この記事でわかること
- 読みやすいコードが「なぜ」重要なのか
- 『リーダブルコード』で学べる7つの実践テクニック
- 初心者が最短で成長するための読書+アウトプット法
- よくある誤解・FAQをやさしく解説
なおこの記事は3分で読める内容です。
リーダブルコードとは何か?初心者でも理解できる概要解説
📘著者と出版背景(Dustin Boswell & Trevor Foucher)
『リーダブルコード』は、Googleでソフトウェアエンジニアとして働いていたDustin Boswell氏とMicrosoft社でWindows 2000などを手掛けてきたTrevor Foucher氏によって書かれた名著です。
2011年に初版が出版されて以来、世界中の開発者から読み継がれている定番書であり、「コードをどう書くか」に焦点を当てた数少ない書籍です。
彼らの経験に基づいた実践的なアドバイスは、単なる理論ではなく、日常の開発現場で即役立つ内容となっています。プログラミング言語に依存しない普遍的な考え方が書かれている点も特徴です。
📘なぜ今でも読み継がれているのか?
10年以上前に出た本なのに、いまだに読み継がれている理由はとてもシンプル。どんな言語を使っていても、「読みやすいコードを書く」という考え方は変わらないからです。
たとえば、Pythonを書いていようが、PHPだろうが、JavaScriptだろうが関係ありません。「人にやさしいコードを書くにはどうしたらいいか?」という普遍的なテーマを扱っているので、今の時代でも十分通用します。
✅どんなレベルの人におすすめなのか
リーダブルコードは、特に「初めてチーム開発を経験する初学者〜中堅エンジニア」にこそ読んでほしい1冊です。
コードが動くだけじゃなくて、他の人にも伝わるコードを書く。これは一人前のエンジニアになるための大事なスキルです。

まだ経験が浅いけど、周りから信頼されるようなコードを書けるようになりたい
そんな思いを持つ人には、まさにぴったりの入門書です。
なぜ「リーダブルコード」が重要なのか?|エンジニアの成長に直結する理由
- 転職・チーム開発・保守性すべてに関係する
- 読みやすいコードがなぜ「実力」と見なされるのか
- 「書ける」より「読める」コードが評価される時代
✅転職・チーム開発・保守性すべてに関係する
読みやすいコードが書けると、転職時のポートフォリオでも高評価をもらいやすくなります。また、現場でのチーム開発でも「この人のコード、読みやすいね!」と一目置かれることも。
さらに、将来の自分が書いたコードを見直すときにも、読みやすさは大きな武器になります。つまり、「リーダブルコードの考え方」は、今後ずっと使えるエンジニアスキルなんです。
✅読みやすいコードがなぜ「実力」と見なされるのか
エンジニアはコードを書くのが仕事ですが、実は「人が読むためのコードを書く」ことのほうがもっと大事です。
なぜなら、コードを書く時間よりも、読む時間のほうが圧倒的に長いから。読みやすいコードが書けるというのは、「相手のことを考えられる=現場で信頼される力」とも言えます。
✅「書ける」より「読める」コードが評価される時代
現代の開発は、個人プレーではなくチーム戦です。
どんなにすごい機能が書けても、それが複雑すぎて誰も理解できないなら意味がありません。だからこそ、他の人が読んで理解しやすいコードが書ける人が、チームの中で重宝されるんです。
『リーダブルコード』を読むことで、そういった「評価されるエンジニアの第一歩」を踏み出せます。
リーダブルコードで学べる7つポイント(PHPサンプル付き)
『リーダブルコード』には、誰でもすぐに実践できる「読みやすいコードのコツ」がたくさん紹介されています。ここではその中でも、特に初心者エンジニアに覚えておいてほしい7つのエッセンスを、わかりやすく紹介します。
- ①意味のある名前をつけよう
- ②縦の線をまっすぐにする
- ③あいまいな代名詞を避ける
- ④早期リターンでネストを浅く
- ⑤一度に1つのことをする(責務の分離)
- ⑥ド・モルガンの法則を使う
- ⑦テストと信頼性
※掲載されたコードについては、実際に本書にあるものではなく、筆者が本サイト用に作成したものです。詳細は本書の内容をご確認ください。
①意味のある名前をつけよう
変数や関数には、その役割や目的が明確に伝わる名前を付けることが重要です。抽象的な名前ではなく、具体的で説明的な名前を選びましょう。
// 悪い例
$n = 5;
// 良い例
$maxUserCount = 5;
このようにすることで、コードを読む人が変数の意味をすぐに理解できます。
②縦の線をまっすぐにする
縦の線を揃えることで、読み手がスムーズに理解できるように構成しましょう。
悪い例
$params[
[ 'name' => 'Sato'],
['nam' => 'Tanaka'], // スペルミスに気付きにくい
[ 'name'=> 'Suzuki'],
];
良い例
$params[
['name' => 'Sato'],
['name' => 'Tanaka'],
['name' => 'Suzuki'],
];
インデントやコード整形が適切に行われていれば、スペルミスに気付きやすくなり、コードの可読性が向上します。

エディターによってはショートカットで一瞬で「=」の縦列を整形してくれるものもあります。ぜひ活用したいところですね。
※「Sublime Text 3」の拡張「Alignment」など。
③あいまいな代名詞を避ける
コードの意図や理由を明確にするコメントを心がけましょう。「それ」や「これ」など曖昧な代名詞は人によって解釈が異なるため、混乱を生む原因になります。
悪い例
// ユーザーを取得し、それを元に処理を行う
$user = getUser();
「それ」が指しているのは「ユーザーデータ」かもしれませんが、別の「キャッシュデータ」かもしれません。前後を読めば理解はできるかもしれませんが、それではコード理解の効率性が損なわれてしまいます。
良い例
// 現在のセッションからログインユーザーを取得し処理を行う
$user = getUser();
このように、指すものをコメントで明確化することで、コードの理解が深まります。
出典: 『リーダブルコード』第4章「コメントすべきことを知る」
④早期リターンでネストを浅く
複雑な条件分岐やネストを避け、シンプルな構造にすることで、コードの理解が容易になります。例えば、早期リターンを活用することで、ネストを浅く保つことができます。
悪い例
if ($user) {
if ($user->isActive()) {
// 処理
}
}
良い例
if (!$user || !$user->isActive()) {
return;
}
早期リターンを活用することで、ネストを浅く保つことができます。
出典: 『リーダブルコード』第7章「制御フローを読みやすくする」
⑤一度に1つのことをする(責務の分離)
処理を関数に分けることで、各処理の目的が明確になります。
悪い例
// スコアを計算し、同時に保存までしている
function process() {
$score = 85;
// 別ロジック
// スコアをデータベースに保存
Score::create(['value' => $score]);
}
こちらのコードでは、スコアの 計算 と 保存 が一緒に書かれていて、機能ごとの分離がされていません。テスト・再利用・保守が難しくなるというデメリットがあります。
良い例
function process() {
$score = $this->calculateScore();
$this->saveScore($score);
}
// スコアを計算する処理
private function calculateScore() {
return 85;
}
// スコアを保存する処理
private function saveScore($score) {
Score::create(['value' => $score]);
}
⑥ド・モルガンの法則を使う
一例として以下は同じ意味になります。
- not (A or B or C)
- (not A) and (not B) AND (not C)
場合によっては反転するなどして、コードの可読性を上げましょう。
悪い例
function shouldRejectUser($user) {
if (!($user->isActive() || $user->isAdmin())) {
return true;
}
return false;
}
一例ではありますが、条件が否定された括弧の中に OR があるため、読みにくいです。「ユーザーがアクティブじゃなくて、かつ管理者でもないとき拒否する」ことがぱっと見で伝わりません。
良い例
function shouldRejectUser($user) {
if (!$user->isActive() && !$user->isAdmin()) {
return true;
}
return false;
}
!(A || B)
を !A && !B
に変換しました(ド・モルガンの法則)
自然な日本語のような読み方ができます。「アクティブでもなく、管理者でもない → 拒否する」
⑦テストと信頼性
まずは「テストしにくい」コードの観点から考えてみます。テストしにくいコードとしては以下のような例があります。
- ①グローバル変数を使用している
- ②多くの外部コンポーネントに依存している
- ③コードが非決定的な動作をする
グローバル変数を多用するケースでは、どこにバグが潜んでいるか発見するのが難しくなります。またテスト実行ごとに実行結果が変わってしまうケースでは、そもそもテスト自体信頼できないものになってしまいます。
ありがちなケースとしては下記のようなケース。

(いつもこけているテストだから無視しちゃおう…!)
初心者エンジニアがリーダブルコードを読むメリット
😄読書後に技術ブログを書くと学びが定着する
学んだ内容をアウトプットすることで、理解が深まり、知識が定着します。技術ブログを書くことは、自身の成長にもつながります。
😄レビューで指摘されにくくなる
可読性の高いコードを書くことで、コードレビューでの指摘が減り、チーム内での信頼も高まります。
😄キャリアの初期で習得するほど伸びやすい
早い段階で可読性の重要性を理解し、実践することで、今後の成長に大きな差が生まれます。
😄「情報発信」に活かせる視点も得られる
読みやすいコードを書くための視点は、情報発信やドキュメント作成にも応用できます。
実体験:リーダブルコードを読んで変わったこと【筆者談】
- コードレビューが「通る」ようになった
- 過去のコードを「読めるように」なった
- アウトプットの質が向上した(技術ブログ等)
✅コードレビューが「通る」ようになった
以前はレビューで多くの指摘を受けていましたが、リーダブルコードの原則を取り入れることで、スムーズにレビューを通過するようになりました。
逆に自分がレビューする際は「なんか気持ち悪いかも…?」ではなく、明確な理由を持って指摘ができるようになりました。
✅過去のコードを「読めるように」なった
自分が以前書いたコードでも、可読性を意識していなかったために理解に苦しむことがありました。リーダブルコードを学んだことで、過去のコードの問題点にも気づけるようになりました。
✅アウトプットの質が向上した(技術ブログ等)
コードの可読性を意識することで、技術ブログやドキュメントの内容も明確になり、読者からの反応も良くなりました。
リーダブルコードに関するよくある質問(FAQ)
Q. 初心者には難しすぎませんか?
いいえ!リーダブルコードは、初心者にも理解しやすいように具体的な例とともに解説されています。プログラミングの基本を学んだ後に読むことで、より効果的に活用できます。
Q. 読むだけでうまくなれますか?
読むだけではなく、実際にコードを書いて練習することが重要です。学んだ内容を実践することで、スキルが身につきます。
まとめ|読みやすいコードは一生モノのスキル
『リーダブルコード』は、ただコードを書くための本ではありません。
「読みやすいコードを書く」という、すべてのエンジニアに必要な基礎力を育ててくれる一冊です。
変数名やコメントのつけ方、条件分岐の整理、関数の分割といった、今すぐ実践できるテクニックが満載。
特に初心者のうちにこの考え方を知っておくと、その後の学びや成長スピードが格段に変わります。
実際、「コードレビューで通りやすくなった」「技術ブログの質が上がった」という実感の声も多くあります。
行動のすすめ|今日からできる3つのステップ
- ① 本書を1日15分ずつ読んでみる
- ② 自分のコードを見直してみる
- ③ 学んだことをアウトプットする

これで終わりにせず、ぜひ実際に動き出してみましょう。
① 本書を1日15分ずつ読んでみる
まずは一気に読もうとせず、1日1章ずつでもOK。
途中に出てくる例やTipsが非常にわかりやすいので、少しずつ理解できます。
② 自分のコードを見直してみる
過去に書いたコードに「意味のある名前」「シンプルな条件式」「目的の明確なコメント」があるか、振り返ってみましょう。
学びは実践して初めて身につきます。
③ 学んだことをアウトプットする
読んで終わりではなく、学んだ内容をブログやSNSで発信してみましょう。
アウトプットは学びを定着させ、他の人への共有にもつながります。
おわりに|「なんとなくコード書く」から卒業
「動くからOK」ではなく、
「他の人にも読めるコードを書くこと」がエンジニアとしての次のステップ。
『リーダブルコード』は、あなたのコードに自信を持たせてくれる、そんな心強い1冊です。
ぜひこの機会に、手に取って読んでみてください。

やったー!! これで私もベテランエンジニアに!?
(深呼吸…)
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